1月16日(月)に行われたUFC Fight Night 103「ロドリゲス VS ペン」大会の感想です。
第12試合 フェザー級
winヤイール・ロドリゲス VS B.J. ペン
クリンチでロドリゲスが勝りペンはボクシングの機会はなし。ペンのパンチは当たってはいたのだが、もったいない。徐々に体力の差が顕著になり、ロドリゲスの蹴りを浴び続けるペン。致命傷は許さないが着実に消耗。
2Rにはフロントキックと左パンチのフォローでダウン。ペンはどうにか動くのだが、ロドリゲスの追撃やまず。レフェリーがストップ。
ペンから悔しさの伝わる抗議。しかしこれはしょうがない。ロドリゲスはペンより速くパワフルだったが、そこまでの上手さは感じず。ペンから迫力や自信がそっくりなくなっていたように見えた。ニック、マクドナルド、エドガーとトップ選手への3連敗に続き、今回は若手へ4連敗目。踏み込みに自信がないからフロントキックをもらってしまったように見える。残念。
第11試合 ライト級
winジョー・ローゾン VS マーチン・ヘルド
ヘルドがアウトボクシングを見せたが、ローゾンの圧力が強く結局クリンチ戦。側頭部へローゾンの肘を被弾しながらサバイブ、テイクダウンするあたりはヘルドが流石。背中をつけまいとするローゾンをしっかりコントロール。時間経過とともに激しいグラップリングで両者疲弊。ローゾンのテイクダウンディフェンスが悪くなり、ヘルドがコントロールできるようになった。
最終ラウンドでアウトボクシングから組み立てるあたり、ヘルドはサンチェス戦よりタクティカルになっている印象を受ける。しかしヘルドはトップからのアクションが少ない印象。ローゾンのディフェンスがうまいからか。トップから殴らないとジャッジから評価されにくくなっている。注意が必要。
判定はスプリットでローゾンだが、この判定には100%同意できないと自ら発言。それはそうだろう。困った。メディアはローゾン支持1社もなし。
第10試合 ウェルター級
コート・マッギー VS ベン・ソーンダースwin
グラウンダー同士のストライキングマッチという感じで、少々地味な試合に。構図は単純で左ミドル&リーチのソーンダースと、右ストレート&前進のマッギー。一進一退。3Rにマッギーがテイクダウンし、トップコントロール。
判定は29-28×3でソーンダース。キックはほとんどガードの上からだったが、この攻撃は効果的だと評価されたためだろう。メディアはマッギー支持が多数。私もマッギーを支持したいが、それならもう少ししっかりパンチを当てるべきだった。
第9試合 フライ級
winセルジオ・ペティス VS ジョン・モラガ
モラガは良いグラウンドを持ちながら下がってしまうのがもったいない。手が長く強いワンツーを持っているのだからこそ下がらずに前に出た方がグラップラーはパンチが生きると思う。またせっかくテイクダウンを取ったのに足関節でポジションを失うのもよくなかった。
セルジオは兄よりパンチが非常にうまい。相手の引き手に合わせてパンチを叩き込む反応の良さ。精度があるので威力もよし。また、体が非常に強くクリンチ、グラウンド、スクランブルでも負けない。これで23歳。参戦初期の危なっかしさも薄まってきた印象。被弾にもひるまずやるべきことを淡々とこなすファイターへと成長したか。
セルジオの今後に大きく期待。
< アンダーカード >
第8試合 ライト級
winドラッカー・クロース VS デビン・パウエル
クロースがほぼクリンチでパウエルを打ち続け判定勝利。パウエルはグラウンドへまったく行けず。スタンディングの打撃でもクロース。クロースが期待できるファイターかと言えば分からない。
第7試合 バンタム級
フランキー・サエンツ VS アウグスト・メンデスwin
なんとも言えない試合。やはりメンデスがサエンツをグラウンドでコントロールするのは難しかったよう。
タンキーニョ、打撃の回避は少々あぶなっかしいが、パンチやキックの思い切りは良い。体に厚みがあり、ひとつひとつの攻撃は重い。被弾してもひるまず殴り返し、いいショットを入れていた。中盤サエンツのクリンチからのエルボーを被弾しボトムになったときも危なげはない。また、サエンツのスラムにも素晴らしいテイクダウンディフェンスで膝すらつけなかった。
有効打はメンデスだったが、サエンツの方がメリハリがよかった。サエンツのようなレスラーが天敵だろうが、スプリットで接戦を制し、無事元ランカーを撃破。柔術のプレッシャーを背景に殴りに行くスタイルの方が開花しそうな印象も。
第6試合 ヘビー級
winアレクセイ・オレイニク VS ビクトル・ペスタ
ペスタが打撃とレスリングで勝り、動きの遅いオレイニクを追い詰めていく。ペスタがテイクダウンすると、コントロールが良い。オレイニクはエスケープできずについにフルマウントを許すが、ボトムからオレイニクの首を抱きかかえて極める。ペスタがタップするとレフェリーがストップ。しばし動けない。
エゼキエル・チョークという技らしい。生まれてはじめて見た。UFC史上初とのこと。
第5試合 ライト級
winトニー・マーティン VS アレックス・ホワイト
マーティンはテイクダウンできれば勝てる、できなければ負けるという印象。マーティンのテイクダウン&グラウンドをホワイトが防げなかった試合。
第4試合 女子ストロー級
winニーナ・アンサロフ VS ジョスリン・ライバーガー
ライバーガーは運動神経が悪いのかも知れない。序盤はリーチを生かした長いワンツーを振っていく。気が遠くなるほど練習したのだろうが、徐々にアンサロフが見切ると攻撃パターンは頭打ち。あとはアンサロフがロー、ストレート、キックキャッチと勝る。グラウンドでも運動能力の差は明らかだった。
第3試合 ヘビー級
winウォルト・ハリス VS チェイス・シャーマン
ハリスはヘビー級らしからぬ素晴らしいパンチとコンビネーションを持っているが、精度が少々惜しいか。前戦に続き素晴らしいKO勝利。一度リリースされているそうだが、強くなって帰ってきたのだろう。シャーマンはハリスのコンビネーションをクリアできず。
第2試合 ライトヘビー級
winヨアキム・クリステンセン VS ボヤン・ミハイロビッチ
ミハイロビッチは背が小さくクリステンセンとパンチの差し合いで負けてしまう。ローやクリンチはやや勝るが、クリステンセンは劣っているわけではなく金網を背にし、休んでいた印象。ミハイロビッチは脂肪が多いのでウェルターくらいまで落とせそうな印象。フィニッシュのアッパーはクリステンセンが3Rに渡り何度も見せていたもの。UFCのライトヘビーでは難しいのでは。
第1試合 ヘビー級
winシリル・アスカー VS デミトリ・スモリャコフ
アスカーは打撃のディフェンスがよくなく、スモリャコフはグラウンドが出来なさすぎ。反面、スモリャコフの打撃、アスカーのグラウンドは悪くなかった。
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タンキーニョの試合は消去法でFOTNに選ばれたようなものですが、肩入れしていたのでかなり楽しめました。冷や冷やする内容でしたね。タンキーニョ本人はほとんど動揺しないタイプみたいですが……。
弱点はあれこれあるにせよ、腕っぷしとハートが強いグラップラーは誰にとっても嫌な存在なので、マイアやジャカレのようにいったん打撃にこだわって戦う時期を経て自分のスタイルを見つけて欲しいですね。陰ながら応援していきます。
その他セルジオペティスやウォルトハリスは認識を改める内容の試合でした。セルジオはモラガと比べて特に大きく感じて、フライ級に居続けられるのかな?と思うほどでした。兄と比べるとこれからが上り調子という感じで良いですね。ヘルドはマスヴィダルのように星の付いてこないタイプの男なんでしょうか。
ペンのダウンははじめてだったんですか。ペンはまだまだガードワークうまかったですよね。そこらへんを押し切るあたり、ロドリゲスはやっぱり運動能力高いですね。
タンキーニョの試合面白かったですね。ベットしてるからこそなんでしょうか。冷や冷やする内容は興奮してしまいます。笑。タンキーニョ武器は本当に揃ってますよね。パンチキック、テイクダウン、グラウンド。あとはそれぞれブラッシュアップして戦術を最適化すればすごく強くなりそうです。
そういえばセルジオでかかったですね。モラガも大きいはずなんですが。お兄ちゃんもフェザー級なら体格の良さ生かせるかとも思いましたが、なぜかでかいやつとばかりやらされてかわいそうです。笑
ヘルド、24歳UFCデビュー2戦目でローゾン相手にあそこまで戦えるのはやはりすごいと思います。おっしゃる通りなんかついてない感じですね。攻防のメリハリが分かりにくい選手なんでしょうか。