11月20日(日)に行われたUFC Fight Night 100 「ベイダー VS ノゲイラ 2」大会の感想です。
ライアン・ベイダー VS アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ
1R。サウスポーのホジェリオがじりじりと間合いを詰める。ベイダーは長いジャブやストレートで対応するが、ホジェリオの返しの左が非常にキレている。被弾しているぞ。2度目のワンツー時、ベイダーがホジェリオの左を大きく被弾、ふらつきながらも詰めるホジェリオへ素早くレベルチェンジ。ここら辺は流石だが、ホジェリオは背中をつけない。いや、とうとう背中をつけたか。ベイダーハーフガードからホジェリオの体を金網へ押し付けパウンド。ホジェリオの足を抱えるとガードを封じ大きな肘も落とす。ホジェリオが大きなピンチだが、ホーン。
2R。打撃もそこそこにベイダーはテイクダウン。逃げるホジェリオをどうにかコントロールし、トップを奪う。1Rと同じような展開だがうまくパウンドが落とせないか。下からもがくホジェリオだが、厳しい時間帯。途中チョークを取りかけるベイダーだが、ホジェリオは背中に金網もありどうにか耐える。しかしベイダーが絶対に立たせない。
3R。ホジェリオの消耗が目立つ。打撃に力がなく、ベイダーのテイクダウンを防げない。ベイダーのハーフトップからの攻めは相変わらず安定的。弱ったホジェリオはパウンドを防ぐ手がなく、リスクのないベイダーがお手本のようにパウンドを強める。かわせないホジェリオ、被弾が続くとたまらずレフェリーが止めた。
勝利:ライアン・ベイダー(3R パウンド)
とにかくテイクダウンを防げない、トップコントロールを許す、という試合になると組ませてはいけない。最初の打撃のやりとりではホジェリオの左が良かったのだが、被弾すると見るやテイクダウンをトライ、それからはベイダーの仕事、という感じ。
ベイダーはテイクダウンで負けない場合、盤石で強力な強さを発揮する。試合は不可逆的、安定的なので少々退屈に見えるが、本来選手が勝つためにすべき仕事で、これが出来てしまうということだろう。
ホジェリオはテイクダウンのカミンズへしっかりパンチを当てて勝てたが、ベイダークラスのトランジションには成す術がなかった。
トーマス・アウメイダ VS アルバート・モラエス
ローの差し合いはアウメイダが優勢、プレッシャーも掛けているのだが、どうもパンチの打ち合いでアウメイダが違和感があるよう。モラエスがよく打ち返しているのが大きいか。前回ガーブラントにKOされた点がアウメイダの長点である勢いに水を差してなければいいが。
いや、アウメイダはパンチの回避も悪くない。モラエスのパンチを見送り大きな右を叩き込む。ふらつくモラエスへ追い打ちをかけるが仕留めきれず。モラエスの対処がよく、パンチを力強く打ち返している。ただしアウメイダは落ち着いて対処。
2R、着実にプレッシャーを掛けるアウメイダ。相手のパンチを見切ったか。十分に距離を詰めると大きな右から左を返す。ふらつくモラエスは今度こそ精度の高い強打をいくつも打ち込む。棒立ちのモラエスへレフェリーがなかなか止めない。連打の中の一発がモラエスのボディを捉えると、たまらず腰を落とすモラエス。
勝利:トーマス・アウメイダ(2R 右フック→左フック→連打)
アウメイダ復活。被弾傾向は少々あるが、それこそ大きなパンチを当てようというスタイルから。これまでしっかりと相手を仕留めてきたスタイルに自信を持っているのだろう。特に蹴りよりパンチの精度があがっていたように思える。素晴らしい。モラエスも闘志あふれるファイトが見られたが、今までアウメイダはそういうファイターをつぶしてきたのだろう。
ブラジルのブルーチップ・プロスペクト、アウメイダの今後に期待。
ジャスティン・スコギンズ VS ペドロ・ムニョス
スイッチング&キックで距離を取らんとするスコギンズへムニョスは強いロー。これをいくつか被弾したスコギンズがパンチのプレッシャーでローへ対応。ここでムニョスはクリンチを仕掛けるが、スコギンズのテイクダウンディフェンスが素晴らしい。
スコギンズのパンチのプレッシャーが生きると、ムニョスのローが弱まる。徐々にスコギンズが蹴りを出しはじめ、近距離でパンチ、有効打で十分に勝るスコギンズ。それでもムニョスの前進が止まらない。ポイントアウトすべき試合では結構きつい相手、メンタルが削られる。
2Rに入っても止まないムニョスの前進。スコギンズが不用意に出したボディキックをムニョスが受けると、バランスを崩すのはスコギンズ。ここのスクランブルで嘘のような素早さでとびかかり首を刈り取るムニョス。ギロチンでトップからきつく締めるが、スコギンズはリバース。しかしよりきつくしまったか、トップからボトムにいるムニョスの体をタップ。
勝利:ペドロ・ムニョス(2R ギロチン)
ムニョスのこの詰め方は素晴らしい。ムニョス相手に一度のミスは死につながる。ここがムニョスの強い理由だと思う。
スコギンズはポイントアウトできる蹴りもパンチも、さらにはレスリングも持ちながらも、ムニョスのプレッシャーにミスを誘発させられた。モラガ戦の悪夢再び、と言ったところ。これは紛れもない実力負け。スコギンズの再起に期待。
ほか クリストフ・ジョッコについて
強すぎ。
強いとは思っていたけどあそこまでレイチになにもさせないとは。一気にランキング駆け上がる感じだろうか。とにかくテイクダウンとグラウンド・コントロールがレイチまで通用するとは思わなかった。
テイクダウンの一点でレイチに勝っていたのが大きいのだろうか?
オッズもレイチがフェイバリットながら高すぎると思っていたのだが、内容的にはレイチに5倍以上ついてもおかしくない内容。
素晴らしいな。今後ジョッコはタイトル戦線でまた何かしてくれそうだ。
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