2/7(SUN / 日本時間) UFC Fight Night 82 「ヘンドリクス VS トンプソン」大会
以下、試合感想です。
第12試合 ウェルター級 5分5R
ジョニー・ヘンドリクス VS スティーブン・トンプソン
予想:スティーブン・トンプソン
トンプソンの方が距離が長く、サウスポーに構える。
相手の真横を向くように、前傾した姿勢。
対するヘンドリクスは、距離が短いがテイクダウンのプレッシャーを楯に前に出る展開。
とにかくスクランブルに注目。
試合が始まると、トンプソンが効果的にステップと長い打撃を振るうが、スクランブルは時間の問題だろう。
しばらくすると、やはりヘンドリクスが金網際でトンプソンを捕まえスクランブル。
ヘンドリクス、やはりプレッシャーの掛け方がうまい。
ここでトンプソンがどれほどできるかだが、結構がっちり組まれていて、ヘンドリクスのテイクダウンに尻餅をつく。
やはり厳しいか、削られてしまうか、と思ったが、すぐに立ち上がりヘンドリクスをはじいてしまう。
膂力の続く序盤としてはここでテイクダウンをディフェンスできることがワンダーボーイとしては最低条件だろう。
しかし、驚くことにこのあと一度もスクランブルを許さなかったのがワンダーボーイ。
長距離のサイドキックやワンツーを攻撃の軸とし、ステップワークでヘンドリクスのスクランブルをかわしまくり。
これには本当に驚いた。
ヘンドリクスは弾幕に手が出ず、これをかわして前に出てもサークリングで逃げられる。
しかもワンダーボーイの打撃の精度が非常に良い。
足が遅く長距離の攻撃を持たないヘンドリクスは早々に詰み。
しかしあそこまでフィジカルの強いヘンドリクスがここまで早く手詰まりになるとは。。。
タフなはずのヘンドリクスだが、続けざまにきれいな強打を浴びるとたまらず崩れる。
勝者:スティーブン・トンプソン(1R KO)
ここへ来てトンプソンが完全に羽化。
結果論だがヘンドリクスが長距離の打撃を持たないという相性もあっただろう。
それでもこの盤石性は目を見張るものがある。
「スクランブルはさせない、とにかく回避」
これは堀口恭司にも言えることが、1にも2にも足運び。
蹴りのある伝統打撃格闘技のもの。
まずオクタゴンの中央では横構え、そして前傾。
横構えの弱点は裏腿をさらすローへの被弾だが、前傾でパンチカウンターでこれに備えている。
トンプソンは前傾姿勢をスウェーさせることでディフェンスの距離を稼ぐ技術も見せている。
これはボクシングで良く見られ、ロイ・ジョーンズやメイウェザーが好んで使う技術だ。
まず相手の接近は、この横構えから出される非常に距離の長い蹴り技ではじく。
前足のサイド・キックやフック・キックが初動から着弾までとにかく短く、体重が乗るので、文字通り相手を遠ざける。
被弾しても前進できたりウィービングのみで躱されるジャブより対スクランブルに向いている。
さらに、フック・キックの重要性。サイド・キックのみだとキャッチされる恐れがある。
フック・キックとサイド・キックの軌道は途中までほぼ一緒で、この二択を完全に読み取りキャッチするのは不可能だろう。
バックステップなどで回避したほうが良いはず。
また、長距離からタックルを狙っても、この前傾姿勢はそれに備えている。
もう一つは、徐々にプレッシャーを掛けられ金網に追い込まれたときの対処。
この時横向きの構えでなく、野球の外野手のようにやや足を開き真正面を向く構えとなる。
これはサイド・ステップ、サークリングに特化した構え。
横向きだとサークリングの速度が遅くなる。
相手に正面をさらすことは急所をさらす行為だが、サークリングの使える選手はこの限りではない。
長時間さらすわけでなく、広い場所へ逃げたらすぐさま横構えとなり、長距離砲の準備をする。
正面を向くサイド・ステップは、顔面へのパンチ及びスクランブルを許さない。シングルを取らせない効果もある。
有効な攻撃は下から跳ね上げるようなハイ・キックや、ボディへのパンチなどだが、ここに対してトンプソンのカウンター・ストレートは速く、これに備えているように思える。
トンプソンめちゃくちゃよかった。
2016年は堀口含め、本当に伝統空手の年になるのでは。
最もオクタゴンに適した足運びだと思う。
10年後のUFCの打撃のスタンダードは伝統空手になると予想。
第11試合 ヘビー級
ロイ・ネルソン VS ジャレット・ロシュホルト
予想:ロイ・ネルソン
とにかくネルソンレベルのプレッシャーに対してはロシュホルトがタックルやスクランブルを仕掛けられない。
打撃の距離でとにかく負けている。
ロシュホルトのようなタックラーは、サークリング&ロー、バックスピンフィスト、アウトボクシングでのらりくらりと戦った方がいいと思う。
相手が焦れて出てきたときにタックルでカウンターすればいい。
川尻やデメトリアス・ジョンソンなんかはコレ。
ロシュホルトはプレッシャーゲームだけではこれより上は勝てないな。
ネルソンからしたら、ロシュホルトくらいはサクっと勝てなければという試合だったのでは。
とにかくスクランブルを許さなかった試合。
おそらくスクランブルになってもロシュホルトは厳しかったと予想。
勝者:ロイ・ネルソン(判定 3-0)
ちなみにリアルタイムでツイートしたのだが、マルチを組んだスペンサーが負けた時点でネルソン1.709倍@ピナクルに30unitをベットしている。
ネルソンの勝ちがカタいと思われたので、ここで回収しないのはもったいないと思いいたり実行。
第10試合 ライトヘビー級
オヴァンス・サンプレー VS ハファエル・フェイジャオン
予想:ハファエル・フェイジャオン
フェイジャオンがサンプレーの打撃を許さず、強烈なローで効果的に攻める。
ある程度予想が当たったと喜んでいたのだが、足をひきずるサンプレーにフェイジャオンがローを打たなくなる。
というか一切の打撃を出さなくなる。
ちょっとフェイジャオンのやりたいことが全く理解できなかった試合。
誰か解説できる方を求みます。
サンプレーの打撃の驚異があったなら理解できるが、なかったと思う。
勝利:オヴァンス・サンプレー(判定 3-0)
第9試合 フライ級
ジョセフ・ベナビデス VS ザック・マコウスキー
予想:ジョセフ・ベナビデス
ベナビデスやっぱ強い。
マコウスキーは前戦でドッドソンに勝っていたと思ってたので、このオッズってどうなのって思っていた。
しかしベナビデスはマジでジョンソン以外に負けない強さだ。
ジョンソンが同じ時代にいたことを呪うべし。
セフードにも負けないだろう。
勝者:ジョセフ・ベナビデス(判定 3-0)
第4試合 フライ級
レイ・ボーグ VS ジャスティン・スコギンズ
予想:ジャスティン・スコギンズ
戦前の予想通り、スコギンズが距離を支配。
さらにスクランブルでも競り勝ち、グラウンドでも良いポジションを取り続け完勝。
まったく危なげのない勝利。
めちゃくちゃスカっとした試合。
多く書く必要はないでしょう。
スコギンズも伝統空手。
2016年は、とにかく伝統空手に注目。
彼らの足運びはもはやオクタゴンにおいて最適化した。
勝者:ジャスティン・スコギンズ
オッズが低い=賛同が得られない、少数派の仮説。
仮説は仮説。
パウンド・アウト史上最大のベット高、最大の配当高となった試合だったが、とにかくほっとした。
スコギンズは絶対来ると思う。
長距離と密着戦を支配するものが最強。デメトリアス・ジョンソンが証明し続けてきた。
< 他 >
× スペンサー VS パイル ○
パイル頑張ったな!
スペンサーいけると思ったが惜しかった。
パイルがとにかくファイターの鑑。
やはり40でディフェンスが悪くなっていて、打撃の速度も落ちている。
しかし威力や闘志は健在だったようだ。
拍手。
× ロボフ VS ホワイト ○
ロボフやっぱりうまくいかないなぁ。
今度こそロボフいけると思ったベッターもいるのでは。
ちなみにロボフが来ていたら、MMA MANIAは大きなプラス収支だった。
ロボフがいけなかったので、少しのプラスで終わってしまった。
もったいない。
○ バークマン VS ヌーンズ ×
ヌーンズもフェイジャオンと同じ。
何もできなかった。
× グラボフスキー VS ルイス ○
ルイスやってくれた。笑。
グラボフスキーが意外ともろかった試合。
ルイスは今後のヘビー級で期待できるという感じでもないのだが、結構勝ってしまっているな。



実力は買っていましたが、5Rマッチへの変更などから経験に勝るレスラーのジョニヘン勝利は固いだろうと思っていました
柔術、レスリングの時代を経て空手が必須科目になる日が来るかもしれませんね
フェイジャオンはもう新しい薬物ポリシーの下では片足の男すら倒せない……と言われても仕方のないくらいの無気力ぶりでした
UFCからは出ていく以外にないでしょう
そんな中でベナビデスのパフォーマンスにはかなり好感を持ちました
フライ級の面目躍如のハイペースアクションだったと思います
哀しいのは王者とのカードに新鮮味がなく、やはり今も結果は変わらないだろうというところですね
あとマイケルジャクソン敗北だけは自信を持って予想できました
>5Rマッチへの変更などから経験に勝るレスラーのジョニヘン勝利は固いだろうと思っていました
確かに、経験値や削りがあることからヘンドリクス有利と見るのが論理的ではあったんですよね。
>柔術、レスリングの時代を経て空手が必須科目になる日が来るかもしれませんね
少なくとも空手の足運びはどんどん広まると思います。堀口もATT移籍して技術交換し合うでしょうし。
>フェイジャオンはもう新しい薬物ポリシーの下では片足の男すら倒せない……と言われても仕方のないくらいの無気力ぶり
フェイジャオンにはガッカリです(^^
結構華のある選手だと思っていたんですが、見る影もないですね。。。
>ベナビデスのパフォーマンスにはかなり好感を持ちました
フライ級の面目躍如のハイペースアクションだったと思います
哀しいのは王者とのカードに新鮮味がなく、やはり今も結果は変わらないだろうというところですね
ジョンソンが強すぎるんですよね 笑
勝っても負けても対セフードなんかは非常に見たいです。
>あとマイケルジャクソン敗北だけは自信を持って予想できました
あの試合悪い意味でヤバかったですね(^^;;
cmパンクに期待です 笑